賛同します。  2016年2月16日
 IPPNW(核戦争防止国際医師会議)ドイツ


IPPNW Germany
IPPNW Germany ( International Physicians for the Prevention of War/Physicians in Social Responsibility, Germany ) endorses the Preserving Deciduous Teeth Network and supports its work.





賛同団体

・福島の子どもたちとともに・湘南の会 (代表 青柳節子)
・福島の子どもたちとともに・西湘の会 (代表 大石恵子) 
・NPOふれあいの森自然学校(代表 中山久二夫)

支援メッセージ

2016年2月21日

ティルマン・ラフ Dr Tilman Ruff 
IPPNW(核戦争防止国際医師会議) 共同代表
ICAN 議長
メルボルン大学准教授



 2011年に発生したフクシマ核災害は現在も進行中です。フクシマ核災害はこれから何千年間にもわたり、波及的な影響/結果をもたらし続けていくことでしょう。
避難することや食物を制限することで住民の被曝度をかなり減らしたとは言え、日本政府は相変わらず、適切な援助や補償を被災者たちに提供することはなく、市民の健康モニタリングと健康を守るための必要な措置もとらないままの状態です。 そして、'' 原子力ムラ '' に存続する利害関係と彼らの怠慢によって市民の健康が危害に晒されています。日本政府は、市民の年間追加積算被曝量の継続レベル【20ミリシーベルト】を容認していますー それどころか、これには放射線被曝に対して最も敏感で脆い幼い子どもたちも含まれているのです。いかなる国の政府もこれほど高い追加積算被曝量を容認したことはありませんでした。
 放射線被曝と健康被害を軽減し、それらの問題に対応するために、放射線被曝と被曝による健康影響を長期間にわたりモニタリングすることが必要です。しかし、これらの取り組みを政府機関に任せることはできません。なぜなら、彼らは顕わにも日本市民を守るという自らに課せられた第一の義務を果たすことができなかったからです。
 私は、乳歯保存ネットワークを推奨し、ネットワークが取り組む重要な研究調査を支持します。
2016年2月26日

元駐スイス大使
村田光平





刻苦を要する貴重な実績を達成した乳歯保存ネットワークに対し賞賛の意を表し、その活動を支持いたします。これは福島事故の収束に不可欠な国際協力の立派な模範であり、先例となります。

世界は原発事故が発生した全ての国の政府が事故対応に最大限の努力を傾注すること、そして人類の叡智を地球的規模の広範囲で動員することを義務付ける新たな国際制度を必要としております。

原子力独裁は今なお世界中で影響力を行使しております。問題を孕む原発の再稼働は日本及び世界の危機を犠牲にして、電力会社の経営危機への対応を最優先していることを証明するものです。

福島の教訓、とりわけ経済重視から生命重視への転換及び民事、軍事を問わない眞の核廃絶は忘れられつつあります。

止められない惨事が更に悪化するのを防ぐために、乳歯保存ネットワークが模範を示した目覚めた地球市民の連帯に大の期待を寄せております。
 2016年3月26日

ヴラディーミル・チェルトコフ Wladimir Tchertkoff
「真実はどこに?」「サクリファイス」監督





福島第一事故で犠牲になった子どもたちの乳歯を保存するためのネットワークを創設するという重要なあなたたちのイニシアティヴを、私たちの映画の販売とあわせてご支援できることは、誇りでもありまたうれしく存じます。このような好機を作り出されたことに、心より感謝いたします。
清廉潔白な科学者であったヴァシーリ・ネステレンコは、私たちの敬愛すべき友人でした。彼はベラルーシの原子力産業によって傷つけられた子どもたちのために命を捧げた人ですが、7 年前に亡くなりました。
あなたたちの日本におけるイニシアティヴは勇気を取り戻してくれます。あなたたちは私たちに、「優れた抵抗は継続しているのだ」という気持ちにさせてくれます。厳密な科学的アプローチは、いのちを破壊する無知で犯罪的な傲慢さに対する唯一可能な回答です。私たちにとって、あなたがたとお知り合いになれることは光栄です。あなたがたのような人々が存在していることを知ることは、魂にとって安らぎとなります。
2016年4月21日

アレックス・ローゼン Alex Rosen
医学博士 小児科医
IPPNW(核戦争防止国際医師会議)ドイツ支部副議長




                              支援宣言

私の名前はアレックス・ローゼン (Alex Rosen)です。私はベルリンで小児科医として働き、IPPNW(核戦争防止国際医師会議)ドイツ支部の副議長を務めています。

IPPNWドイツは、’’乳歯保存ネットワーク(PDTN)’’ を支援します。なぜなら、私たちは、乳歯保存ネットワークが、日本で現在も進行中である原子力災害によってもたらされる健康影響を評価するために重大な貢献をなす意義を持ったイニシアティヴであると信じるからです。 2011年、福島第一原子力発電所で複数の原子炉メルトダウンが起こったとき、膨大な量の放射性粒子が大気中に放出されました。ヨウ素131およびセシウム137を検出することは比較的簡単ですが、ストロンチウム90をラボラトリー・テストで検出することは極めて困難な仕事です。この困難さは認識されなければならないことですが、日本の当局がストロンチウムの汚染度を測定しないという事を容認することはできません。それだからこそ私たちは、乳歯保存ネットワーク(PDTN)を創設することに至らせた、独立した医師たちと科学者たちの率先力を称賛するのです。

私は小児科医として、最も小さく最も傷つきやすい 人間 - 私たちの子どもたち- の健康について、とくに憂慮しています。子どもたちに及ぼされる放射能の影響は大人たちよりも、もっとはるかに著しく、例えば、ストロンチウム汚染によって罹る白血病や骨腫瘍など のように、子どもたちが放射線によって誘発される病気に罹るリスクは、ずっと高くなります。だからこそ私はPDTNが取り組む研究調査を強く支持するのです:PDTNの取組みは、全国から乳歯を集めて、それらを解析し、ストロンチムの汚染レベルを評価し、その結果を公表し、さらに貴重なデータと情報を政策担当者らに与えることで、彼らが住民を放射能の害から守る上で、これらのデータに基づいて行動しなければならないようにすることにまで及びます。

IPPNWドイツと私は、PDTNの成功を祈ると共に、将来も引き続きPDTNと協力し合っていけることを望んでいます。

アレックス・ローゼン (Alex Rosen) 医学博士
IPPNWドイツ副議長
2016年4月23日

アンドレアス・ニデッカー Andreas Nidecker
医学博士 放射線学者
スイス・バーゼル大学名誉教授/IPPNWスイス支部役員




親愛なる日本の仲間たちへ

私は、乳歯収集のプロジェクトを心から支援します。そして今後も、日本の子どもたちの乳歯中に吸収されたアルファ放射線とベータ放射線の測定を続けていくつもりです。測定されるのは福島県の子どもたちの乳歯だけでなく、比較として、日本のその他の放射能汚染のない地域からの子どもたちの乳歯も測定されることになります。
 2016年8月15日
マーティン・ヴァルター Dr Martin Walter
医学博士  内科医
IPPNW (核戦争防止国際医師会議)スイス支部 役員

核保有国によって大気圏内核実験が行われるようになってから、世界中で、子どもたちの乳歯の中にストロンチウム90が検出されるようになりました。アメリカのジョン・フィッツゲラルド・ケネディ (John Fitzgerald Kennedy) 元大統領にとって、これらの核実験がアメリカの子どもたちの健康に影響を及ぼしているということは、明白でした。そしてケネディ大統領は、1963年の8月、英国とソ連と共に、大気圏内、宇宙空間及び水中における核実験を禁止する “ 部分的核実験禁止条約 (LTBT) “ を締結したのです。
今、同様に、このような禁止条約の制定を、シャム双生児である民間原子力産業 ・軍事核産業においても始めるべきです。この目的を達成する上で、日本の子どもたちの乳歯を分析する乳歯保存ネットワーク(PDTN) の研究調査は、力強い貢献をなすものです。
日本・スイスの共同作業により223本の乳歯が分析されました。これは、日本における今後の研究調査のための絶好の基盤となります。
私は日本のPDTNの素晴らしい研究調査を支援します。彼らの研究調査の結果は、いわゆる ” 平和のための原子力 (Atom for Peace)“ の時代における歴史的論点となることでしょう。
 2017年6月4日 アヤ・ドメニック 
「太陽が落ちた日」ディレクター






私の祖父・土井茂は、第2次世界大戦当時、広島赤十字病院に勤務する若い医師でした。1945年8月6日、米国が広島に原爆を投下したあの朝、祖父はいつもの週と同じように病院へ出勤するため、疎開していた地方の実家から列車で広島市へ向かっていました。祖父が広島市から実家に戻ってきたのは、それから10日後のことでした。その後、祖父は、あのときヒロシマで何を目撃し何を体験したのか、自らの体験について一言も語ろうとはしませんでした。

私のドキュメンタリー映画「太陽が落ちた日」で、私は、祖父の過去へと旅を始めます。私が映画の撮影を開始したのは2010年の4月ですが、これはフクシマ大惨事発生の1年前です。あの時、スイスのテレビで、福島第一原発の原子力施設が爆発する様子を見た私は、歴史が繰り返されるのを目撃しているかのように感じました。しかし、その時点では、まだ、どういった意味で歴史が繰り返されているのか、私には分かりませんでした。ただ、そう漠然と感じたのです。

その後、自分で詳しく調べ研究し、映画の主人公である肥田舜太郎医師、内田千寿子さんそして祖母と多くの時間を過ごし、社会や政治が、この新たなフクシマ大惨事にどのように対処しているのかを観察する中で、私は、”歴史の繰り返し”がどこにあるのかをより深く認識するようになりました: 私に強くヒロシマを思い起こさせたことがあります。それは、フクシマでもヒロシマのように、放射線によってもたらされる真の影響について沈黙され、その沈黙が保たれているということです。過去そして現在において、政治だけが真実を圧殺しようとしているのではありません。かなり大多数の市民も同様に、緊急問題から顔を背けて、いわゆる普通の生活に逃げ込むことを選んでいるのです。 忘れようとし、これまで通り生活を続けていこうとするのは極めて人間的で、よく理解できる習性でもあります。

しかし、私の映画の主人公たちが、私たちそれぞれが責任を持つことの大切さを教えてくれました。政治家を責めるだけではなく、一人ひとりの市民が、私たちの子どもたち、そして孫たちのために、より安全な未来を求めて闘うべきです。

私が心から乳歯保存ネットワークを支持するのは、そうした理由からであり、日本における放射能汚染の実態を評価するのに役立つデータを収集するとても重要な事業だからです。フクシマ原子力災害の影響を受けた日本の市民が被曝し、その結果病気になったと将来証明するデータを手にするということは、何よりも重要です。広島の被爆者の多くは、そうした証拠がなく、当局により認知されず、無視され、亡くなっていきました。少なくとも、このような悲劇は繰り返されるべきではありません!